光るパソコンを作る
毎日の大半の時間をパソコンと共に過ごす生活をもう30年以上続けて、もはやパソコンの大先生だと自負しているのだが、これまでパソコンの自作とは縁がなく、そのことがずっと引っかかっていた。自作もせずにパソコンに詳しいみたいな顔をしていいのかと。
そもそも私の普段使いPCといえば近年ずっとThinkPadで、デスクトップPCを使う機会がほとんどない。いちおうツクモで買ったBTOのデスクトップPCは持っており、昔はテレビに繋げてゲームなどやっていたが、テレビが家族に占有されるようになると同時に、私の関心はインディゲーム中心に移って、だいたいノートパソコンで遊べるようになってしまった。近年のノート用Ryzenは非常に優秀である。
ところが最近、ちゃんとした机を使うようになり、大型ディスプレイを手に入れ、ついでにデスクトップPCを引っぱりだしてきたら、2015年物でもさすがにゲームはThinkPadよりサクサク動く。GTX1070の面目躍如である。
デスクトップも悪くないなと思ったが、急に働かされておかしくなったのか、さすがに耐用年数を過ぎたのか、ただただ日本の夏が暑いのか、エラーを頻発するようになってしまった。そもそもOSはWindows 10でサポート終了が間近である。
今年こそ自作しろということか? たまには最新のゲームを大画面で遊んでみるのも良いのでは?
というわけで、作りました。その道に詳しい友人の意見を伺いながら、最後は秋葉原のドスパラで店員さんにつきっきりになってもらい、一つ一つ教えていただいた。パーツと価格は以下の通り。
ケース
Montech / Heritage Pro White Micro-ATX - 14800円
マザーボード
ASRock / B650M Pro RS WiFi - 16980円
CPU
AMD / Ryzen 7 9700X - 53800円
グラフィックボード
ASRock / RX9060XT Steel Lagend 16GB - 69980円
メモリ
Crucial / CP2K16G60C36U5W 16GBx2 - 12980円
SSD
WD / Black SN7100 2TB - 21580円
電源
ドスパラセレクト / 750W Gold WH ATX3.1 - 15980円
CPUクーラー
Montech / HyperFlow Silent 240 W - 10800円
OS
Microsoft / WIndows 11 Home 日本語パッケージ - 16780円
ディスプレイ、マウス、キーボードなどはありものを使っている。
予算は20万円前後と伝えていたが、最終的に欲が出てちょこちょこ豪華にしてみたくなったり、簡易水冷を試したくなったりで、計233680円と積極的に予算オーバーになった。ドスパラの店員さんからは予算を抑えるならこういうのもありますよと色々と提案していただき、本当にありがたい限りである。
おそらくコストパフォーマンスとかなんとかを考えるならもっと良い選択肢もあるだろうし、そもそもBTOで十分なのだろうが、こちとら作りたいパソコンを作るためにやっている。
パーツが届いたら組み立てだ。いろいろなブログやYouTubeで予習をしたつもりだったが、正直、思ったよりずっと大変だった。個々のパーツに説明書はあっても誰も全体像を説明してくれないので、自分のやっていることが正しいのかまったく分からないのでずっと不安なのである。具体的には:
複数のファンをケーブルで繋がなければいけないが、どの順番で繋げればいいのか分からない。というか、どの順番で繋げてもケーブルの長さが足りない。泣きそうになっていたら延長ケーブルが箱から出てきた。
マザーボードとCPUクーラーをねじ留めする位置が合わない。クーラーには各種マザーボードに対応させるためのn種類のパーツが付属しているのだが、どのようにnを組み合わせてもマザーボードと合わないのである。クーラーに最初からついているパーツが外れると最後の最後に気付いた。苦闘のあいだにうっかりクーラーのグリス面に触れてしまったり。
少しでも小さくしようとMicro-ATXケースにした私が悪いのだが、ケーブルマネジメントが難しい。せっかくのガラスパネルなので綺麗にケーブルをまとめようとしてもなかなかうまくいかない。納得する形になるまで何度もマザーボードをねじ留めして外し、留めて外しを繰り返す羽目になった。
夕方から組みはじめて、夕食と入浴を挟み、日が変わるころにようやく組み上がった。これで動かなかったら眠れないなと思い、いったん満足して寝ることにして、朝起きていよいよ電源を押してみたら、当然のように動かなかった。幸い、これはケーブル類を差し直していたら動くようになった。ちゃんと差していたと思うので今も納得がいかないが……。
まあ、動きさえすれば後は慣れたセットアップである。ゲームが遅すぎると思ったら内蔵GPUで動かしていたという過去にも経験のある失敗をまたやったが(グラフィックボードの端子が丁寧にカバーされていたのが悪い)、それを除けば順調そのものであった。
ケースをなんとなく白にしたので、それなら……とドスパラの店員さんがパーツをほぼ白でまとめてくれ、私は正直パーツの色なんてどうでもいいのではと思っていたけれど、出来てみると実に格好いい。本当にドスパラには感謝である。
あと、光る必要はまったくないと店員さんに伝え、けっきょくグラフィックボードだけ光るパーツになって、それもすぐにオフにするつもりだったのだけど、いざ七色に輝くと悪くない。結局、今日も私のパソコンは元気に七色に光っている。何事もやってみないと分からないですね。
僭越ながら私から一つアドバイスをさせていただくとすれば、デスクトップPCにはキャスター台(CPUスタンド)があると手入れがとっても楽になるのでおすすめです。
というわけで令和最新版デスクトップPCを手に入れて、日記やらニュースレターやらもこれで書いています。それで肝心のゲームといえば、ビックカメラで当てたSwitch 2で”ブレス オブ ザ ワイルド”をやっています。Switchだとロードが遅くて途中で投げ出したけど、Switch 2は早くなっていいですね。まず塔を全部登るのが私のスタイルです。