Switch 2が発売されて、メルカリや楽天ラクマではさっそく転売が始まっている。Switch 2の発売前、任天堂はメルカリ・楽天ラクマ・ヤフオクの3社と不正出品への対策で合意のプレスリリースを出して、ヤフオクでは実際にSwitch 2の転売を取り締っているようだが、他の2社は転売を禁止していないようだ。
Switch 2はどこでも抽選販売だったから、手当たり次第応募して、複数で当たった幸運な人もいただろう。だから余分なSwitch 2を手に入れて、フリマで売ろうとする人が現れるのも自然な流れではある。そして売るとするなら、サービスの手数料や送料を踏まえて、定価より高い値付けになるのも当たり前である。私だってそうする。現実には0台のSwitch 2しか持ってないわけだが。
あらためて件のプレスリリースを見ても「不正な出品行為に対し~対策を進めていきます」とあって、任天堂とフリマ3社が具体的になにを問題視しているのかはよく分からない。おそらく何を不正とするか、はっきりとした合意はなかったのではないか。
メルカリやラクマがやろうと思えば、Switch 2の転売を取り締まることもできただろう。Switch 2は人気商品だが、それ単体の転売で手に入る収益なんて両社の規模を考えたら些細なものだから、ヤフオクのように「空気を読んで」取り締まったほうが世の中のウケは良かったかもしれない。
でもそれをやらなかった気持ちは分かる。当然、なぜSwitch 2はダメで、転売の盛んな他のあれやこれは取り締まらないのかという話になっていくからである。究極的には、自分が手に入れたものを好きな値段で好きに売って何がいけないのか、定価より市場価値の高いものを買い占めてなにがいけないのか、ということになっていく。フリマサイトにとっては存在意義そのものに関わると言っても良い。
とはいえSwitch 2がなかなか手に入らない一般の消費者には、フリマサイトの存在意義とかどうでもいい。だからメルカリやラクマの筋の通った対応が批判されるのも、また当然ではある。
今時の会社は筋の通った哲学があるべきだ~みたいな話はよく聞くのだが(アイデンティティ! パーパス!)、本当に筋が通ってたほうがいいのかはよく分からない。この話をトランプ第二次政権以降、DEIへの取り組みを縮小させる企業の話とかに繋げたかったが、長くなるのでいったんやめる。
ところで、Switch 2の抽選販売にあわせて、通販サイトの会員になれとか、購買歴が一定必要だとか言う店舗が多い。私は聞き分けが良いので、まあそういう優先販売の仕組みなのだと理解できなくもない。アプリをインストールしろとか言われるのも、アプリ経由の販売システムしか構築できなかったのだろうと超好意的に解釈する。しかし、メルマガ登録が必須というのを見かけた時は、さすがにおかしいのではないかと思った。駿河屋なんてXアカウントのフォロー&リツイートまで求めていて、あまりに筋が通らない。
ただ、フォロー&リツイートはさておき、メルマガ登録にはもうあんまり反発している人を見かけない。もはや登録したメルマガが送られてきたところで、スパムフォルダーに直行するか、そもそも届いたメールをチェックするという習慣がなくなっているのかもしれない。メルマガが勝手に送られてくることに対する拒否感が以前より薄れている、というかメルマガ、メール自体の存在感が以前より薄れているのだろう。
今時、届いたメールを一つずつちゃんと最初から最後まで読んでるのは私とあなたくらいかもしれないですね。