パワー・オブ・オチ
今週はショートショート「PA25」を書きました。
ネットの話題に乗っかってしょうもない話を書くのは久々だったけど、なかなか楽しいですね。
前にも書いたが、私自身は最近、暗くて暴力的でしんどい小説にハマっているので、自分でもそういう話を書けないか試行錯誤している。最近も「清掃課のヤマさん」というのを書いてみたのだが、わざわざインターネットで読んでもらうような話かと言われると答えに窮するのが悩ましいところです。
「PA25」みたいな設定ありきのショートショートは、面白い設定さえ浮かべば(あるいはインターネットから拝借すれば)、書いていくのは難しくない。だけど、短いだけにオチが必要なところが難しい。長い話だとオチがなくてもそれなりに読後感を与えられるのかもしれないが、短い話にはオチがないといけない。
最初から設定とオチがセットで浮かぶといいのだが、そういう話は予定調和的で、書いてるほうは案外つまらないものである。たとえば「食べられログ」というショートショートを書いたときは、設定があって、オチも決まっていたのだが、そのあいだを綺麗に結びつけるのがおっくうで時間がかかってしまった。
今回はオチがないな~と思いながらネタを書いていて、このままだとオチなしで終わってしまう、というところでなんとか思いついた。むかーし、「それがどうした」というショートショートを書いたことがあるのだけど、オチが同じだなと自分で気付きました。20年前なので、オチの再利用も許されるでしょう。
「パワポ職人の人生」というショートショートを書いたときも、パワポあるあるネタはいくらでも書けるのだが、オチがない、パワポと人生の終わりをどう結びつけるのだ、どうしよう、というところで最後に我ながら秀逸なオチを思いついた。人間やはり追い込まれればなにか出てくるのだな、と思います。