ツイッターのブルー
Twitter Blueが日本でも始まったが、「課金すると広告が半分になる」というのは、ちょっとした発明ではないかと思う。
これまで無料サービスの課金オプションは、Spotify PremiumやYouTube Premiumのように、広告はすべて外さなければいけないという固定観念があった。Twitter Blueがうまく行くようなら、今後は課金と広告について、より柔軟な選択肢が提供されるようになるかもしれない。100円だと8%広告が減るけど、200円だと19%減るとか。
そもそも広告というのは本来お金に余裕がある人に見てもらいたいものであり、無料サービスに課金できる会員というのは、まさにそういう人達である。だから、広告が消える課金オプションというのは矛盾を孕んだ存在なのだ。
まだ広告が半減される機能は実装されてないようだが、というか一番ウリの機能ふたつが「近日公開」なのにサブスクは売ろうとする姿勢がすごいが、「消える半分の広告」あるいは「残る半分の広告」については、いろいろなアイデアが浮かんでくる。
一番ありそうなのは、ジャンクなフィード内の広告は消して、プレミアムな広告だけを残すというものである。Twitterだとファーストビューの広告とか、一日一枠のトレンド広告とかが、気まぐれで廃止されていなければまだあったはずなので、こうしたリーチ重視の広告は有料会員向けにも残すべきだろう。とにかく大勢に届けたいという広告主は安心するだろうし、こうした単価の高い広告は有料会員(=お金を持ってそうな人達)にも届けられます、というのは売り文句にもなる。
もう少しクリエイティブに考えるなら、新しく「有料会員にだけリーチできる広告」商品を作るということも考えられる。これは既存の広告に対する追加オプションと位置付けても良い。つまり、有料会員にはこれまでの広告が一切届かなくなるかわり、有料会員向けに作られた広告が届くようになる。
最後の案は、課金しない会員の広告を倍に増やす。いや、10倍にして、月額9800円のスーパーブルー会員は広告が1/10! とかにしてもいいですね。