読書の季節
Twitterが大規模なレイオフを実施して、Twitter上でも多くのTwitter社員がリストラされていたことを報告しているが、そのことを揶揄する人達がたくさんいて、見ていてつらい。Twitter中毒の人達は現状のTwitterにいろいろな不満があるのだろうが、仕事をなくした人達に向かって、よりによってTwitter上で言うことかよと思う。
会社で働いていると、その会社の商品やサービスや方針や戦略や成功や失敗や幹部の発言や失言などについて、同じ会社に所属しているだけで、いろいろと言われることがある。そういう人達は、自分の所属する会社のやることなすこと全てにきっと心から賛同しているんだろう。会社の方針に不満を感じたり、やりたくない仕事を嫌々やったりすることなんてないんでしょう。
会社は誰のものかというと、社員のものではなく、経営者のものでさえなく、株主のものであるというのが、今日の資本主義社会である。Twitterの問題をTwitterの社員、しかも辞めていく社員のせいにするのは、無理がある。まあ、めちゃくちゃストックオプションをもらっている幹部社員は話が別かもしれないが。
今回のイーロン・マスクのTwitter買収について、インターネット研究者のはしくれとして色々と考えてしまうことはあるのだが、正直に言って狂人の考えることをまともに分析しても仕方ないというか、狂った時代に狂った出来事が起きていると簡単に片付けてしまったほうが精神衛生上良いように思う。
いずれにせよ、デジタルプラットフォームが政治的影響力を持った時、めちゃくちゃ金持ちがプラットフォームを支配したらどうなるかという社会実験をこれから見ることになるのだろう。
あと、めちゃくちゃになったプラットフォームがどうやって広告収益を確保していくのかという社会実験も、広告屋としては気になるところである。
ともあれ、良い機会なのでTwitterをやめることにした。書き込みはしばらく前から控えていたが、読むのもやめた。ものすごく告知したいことが出来た時は使うかもしれないが、日常的に利用するメリットはもうあまりない。大学時代にテレビを見るのをやめて、それから少しづつだが確実にテレビの話題について行けなくなったように、これからネットの話題にもだんだんついて行けなくなるのだろうが、それでいいかなと思う。Twitterのかわりに、もう少し読書をするようにします。