ワンクリック名盤
クリス・シーリとブラッド・メルドーのコラボアルバムはもう何十回と聴いているのだが、このまえSpotifyで再生していたら聞いたことのないフィオナ・アップルのカバーが流れてきたのでびっくりした。アルバムのバージョンによってボーナス・トラックとして収録されたりされていなかったりするようだ。なんだよそれは。
調べてみるとYouTubeにはクリス・シーリのソロ・バージョンもある。クリス・シーリは見ての通りシンガー兼マンドリン奏者で、私はマンドリンのことなどなにも知らないが、とにかくめちゃくちゃに上手いことは分かる。
ソロ・ミュージシャンとしてだけではなく、前述のようなコラボレーションを色々やったり(ブラッド・メルドーはだいぶ低い椅子に座って演奏するピアニスト)、ニッケル・クリークやパンチ・ブラザーズといったバンドもやったりしている。私はブルーグラスと呼ばれるジャンルをほとんど聴かないけれど、パンチ・ブラザーズはすごく好き。このライブの最後に演奏するJulepは最高の曲で、葬式に流すのにぴったり。
そもそもパンチ・ブラザーズを聴くようになったのは、アルバムのひとつをジョン・ブライオンがプロデュースしていたからであった。ジョン・ブライオンはルーファス・ウェインライトのデビューアルバムをプロデュースしたり(いい曲!)、
前述のフィオナ・アップルの初期作とか(いい曲!!)、
まだ比較的マトモだったころのカニエ・ウェストの作品に関わっている(いい曲!!!)。
ジョン・ブライオンは映画音楽をたくさん手がける一方、シンガーとしてもとっても魅力的なのだが、残念ながらリリースされた曲の数は多くない。
例えばこれは「ハッカビーズ」というデヴィッド・O・ラッセル監督の映画のサントラからで、映画にはなんの思い入れもないのだが(いちおう観た)、アルバムには珍しくジョン・ブライオンのソロ曲がたくさん収録されているので、今でもしょっちゅう聞いている。
最近になって気付いたのだが、そのジョン・ブライオンの唯一のソロ・アルバムが、いつの間にかSpotifyで聴けるようになっていた。私は京都にいた時に河原町のタワーレコードで見つけて、大喜びで買った記憶がある。2001年の作品。
幻の名盤などと長年言われていたが、みなさんは今やワンクリックで聴けるので、ぜひそうしてください。